塩分とむくみの関係を整理する——水分貯留を招く食事のクセと見直しポイント

塩分とむくみの関係を整理する——水分貯留を招く食事のクセと見直しポイント

夕方になると靴がきつい、朝起きたら顔がパンパン。こういう日は、前日の食事を思い返すと塩気の強いものを食べていることが多い。塩分と体内の水分バランスには、そういう素直な関係がある。

この記事では、塩分がなぜむくみ(水分貯留)と結びつくのか、そして日々の食事でどこを見直せばいいのかを整理する。医学的な治療の話ではなく、健康維持の範囲での食生活の話として読んでほしい。

塩分をとると体に水がたまりやすい理由

結論から言うと、ナトリウムが体液の濃度を決めているから。

ナトリウムは細胞外液の主要な陽イオンで、体液の浸透圧調節に関わるミネラル。塩分を多くとると血液や細胞外液のナトリウム濃度が上がり、体はその濃度を一定に保とうとして水を引き寄せる。結果として体内の水分量が一時的に増える。これが「しょっぱいものを食べた翌朝、顔がむくむ」ときに体の中で起きていること。

逆に、カリウムは細胞内液に多く存在し、ナトリウムとバランスをとりながら体液量の調節に関わっている。ナトリウムとカリウムはセットで考える必要がある。

毎日の習慣に取り入れやすい一本として、Five Point Detox も参考にしてみてください。

日本人の塩分摂取——目標量と現実のギャップ

まず基準を確認しておく。

日本人の食事摂取基準(2020年版)では、食塩相当量の目標量は成人男性1日7.5g未満、成人女性6.5g未満。一方でWHOは成人5g未満を推奨している。国内基準ですら達成できていない人が多いのが実情で、WHO基準はさらに厳しい。

7.5gや6.5gと言われてもピンとこないけれど、ラーメン1杯のスープを飲み干すとそれだけで6〜7gに届くことがある。1食で1日分に迫るという感覚は持っておいたほうがいい。

意外と気づかない「隠れ塩分」

塩分は食卓塩から入ってくるだけじゃない。むしろ加工食品と調味料からの摂取が多い。

  • ハム、ソーセージ、ベーコンなどの加工肉
  • インスタント麺、カップスープ
  • ちくわ、かまぼこなどの練り物
  • 醤油、味噌、ソース、ドレッシング、めんつゆ
  • パン、シリアル(意外と入っている)

「今日は薄味にした」と思っても、朝のパンに昼のコンビニおにぎり、夜の外食が重なると簡単に目標量を超える。まず自分が普段どこから塩分をとっているかを一度棚卸ししてみるといい。

カリウムを多く含む食品を意識する

ナトリウムとカリウムのバランスを整えるという意味で、カリウムを含む食品を食事に組み込むのは理にかなっている。

カリウムを多く含む食品には、バナナ、ほうれん草、アボカド、里芋、大豆製品、干し柿などがある。野菜や果物、いも類、豆類に幅広く含まれているので、加工食品中心の食生活から、素材そのものを食べる食生活に寄せるだけでも自然に増える。

ただしカリウムは水に溶けやすい性質があるので、ゆでこぼすと減る。生で食べられる野菜や果物、蒸し料理、スープごと食べる料理だと逃しにくい。

なお、腎機能に不安がある人はカリウム制限が必要な場合があるので、その場合は医師や管理栄養士の指示に従ってほしい。

むくみが気になる時期の食事、5つの見直しポイント

普段の生活で無理なくできる範囲でまとめる。

  1. 汁物のスープは残す——ラーメン、うどんのつゆは飲み干さない。それだけで数g変わる。
  2. 調味料は「かける」より「つける」——醤油もドレッシングも、小皿につけるほうが量が減る。
  3. だし、酸味、香味野菜で満足感を出す——昆布やかつおのだし、レモンや酢、しょうがやみょうがを効かせると塩を減らしても物足りなくならない。
  4. 野菜と果物を毎食どこかに入れる——カリウムを日常的に摂れる仕組みをつくる。
  5. 水分は普通にとる——「むくむから水を控える」は逆効果になりやすい。水分そのものより、塩分の量のほうを見直したほうが素直。

いつもと違うむくみは食事の話ではないこともある

ここは正直に書いておきたい。食事の見直しは健康維持の範囲での話であって、むくみが長引いたり、片脚だけ急に腫れたり、体重が短期間で大きく増えたりする場合は別の話。腎臓や心臓、静脈、甲状腺などの問題が背景にあることもある。

「なんとなく続いている」で放置せず、気になったら医療機関で相談してほしい。食事の話と、体調の異変の話は分けて考えたほうがいい。

まとめ——塩を減らして、素材を足す

塩分と水分貯留の関係は、突き詰めると「ナトリウム濃度を保つために体が水をためる」というシンプルな話。だから対策も、塩を減らしてカリウムを含む素材を足す、という方向に落ち着く。

いきなり全部変えるのは続かないので、まずは汁物を残すことと、朝食か昼食に果物を1つ足すこと。これだけでも数日で体感が変わることがある。あとは自分の生活に合う形で少しずつ調整していけばいい。

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