食物繊維が気になる人の朝食レシピ|手軽に摂れる献立アイデアと1日18gの近づけ方

食物繊維が気になる人の朝食レシピ|手軽に摂れる献立アイデアと1日18gの近づけ方

朝の食物繊維、圧倒的に足りてない。日本人の平均摂取量は目標量に届いていないと厚生労働省の国民健康・栄養調査でも繰り返し指摘されていて、原因のかなりの部分は「朝食で繊維を摂る習慣がない」ことにある、というのが個人的な見立てだ。

この記事では、平日の朝10分で組める食物繊維の朝食を、成分表の数字と一緒にまとめた。使う食材は近所のスーパーで手に入るものに絞ってある。オートミール、もち麦、納豆、ヨーグルト、キウイ、ごぼう。派手さはない。

ちなみに私自身、去年の冬まで朝は菓子パンとブラックコーヒーだけだった。それを変えた結果とやり方も含めて書く。

この記事の要点

  • 食物繊維の1日目標量は18〜64歳で男性21g以上・女性18g以上(厚生労働省「日本人の食事摂取基準2020年版」)
  • オートミール100gあたり食物繊維は約9.4g、押麦は約12.2g、納豆100gあたり約6.7g(日本食品標準成分表2020年版〈八訂〉)
  • 食物繊維は水に溶ける水溶性と溶けない不溶性に大別され、両方を含む食材として大豆製品・オーツ麦・海藻類が挙げられる(厚生労働省 e-ヘルスネット)
  • 朝食1食で目標量の3分の1(約6g)を摂る組み立てが、他の食事の負担を減らす現実的な設計
  • キウイ1個・オートミール30g・無糖ヨーグルトの組み合わせで、食物繊維は合計およそ4〜5g(食品成分表ベース試算)

毎日の習慣に取り入れやすい一本として、Five Point Detox も参考にしてみてください。

食物繊維の1日目安量と、朝食でどれだけ摂ればいいか

結論から言うと、朝食で狙うべきは「6g前後」。1日の目標量を3等分した数字だ。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、食物繊維の目標量は18〜64歳の男性で21g以上、女性で18g以上と定められている。65歳以上でも男性20g・女性17gと、生涯を通してほぼ同じ水準が求められる。

ところが、国民健康・栄養調査を見ると、日本人の平均摂取量は男女とも目標量を下回る年代が多い。特に20代〜40代の落ち込みが目立つ。忙しい世代が繊維を切り捨てているのが、数字にそのまま出ている。

足りない分を夕食のサラダで一気に取り返そうとするのは、正直しんどい。生野菜100gってボウルいっぱいで、それでも食物繊維は2〜3g程度。だから朝・昼・夜で6g・6g・6gを積む発想の方が続く。朝食で6gなら、オートミール30g(約2.8g)+キウイ1個(約2.3g)+無糖ヨーグルトで届く。

ここで一つ、注意点。目標量に届いていないからといって、いきなり倍にすると腹が張る。私は最初の週にもち麦100%ごはんを茶碗2杯食べて、午後ずっとお腹が張ってた。段階的に増やすのが正解。

水溶性と不溶性、何が違うのか

水溶性は水に溶けてゲル状になる。不溶性は水を吸って膨らむ。物性がまったく別物だ。

厚生労働省 e-ヘルスネットの解説によれば、食物繊維は「人の消化酵素で消化されない食品中の難消化性成分の総体」と定義され、水への溶解性で大きく2種類に分けられる。水溶性食物繊維の代表は、大麦のβ-グルカン、果物のペクチン、海藻のアルギン酸など。不溶性の代表は、穀類の外皮に含まれるセルロース、豆類やごぼうのリグニンだ。

朝食で両方を意識すると、食材選びが楽になる。たとえばオートミールは水溶性・不溶性の両方を含み、単体でバランスが取れている食材。納豆も大豆由来で両方を含む。この2つを軸にすると、あとは果物か野菜を足すだけで済む。

覚えておくと便利なのは、「ネバネバ・ヌルヌル系は水溶性寄り」「ボソボソ・繊維質は不溶性寄り」というざっくりした見立て。海藻、オクラ、なめこ、里芋は水溶性が比較的多い。ごぼう、玄米、キャベツ、ブロッコリーは不溶性が多い。厳密には両方入っているけれど、朝食の献立を考える時のアタリとしては十分使える。

片方に偏ると何が起きるか。不溶性ばかり大量に摂ると、水分不足だと逆にお腹が詰まる感じになる。水溶性ばかりだと満腹感の持続が弱い。両方入れる、が結局は楽だ。

オートミール朝食、30gで食物繊維2.8g、5分で完成

忙しい朝の主役はオートミール一択、と言っていい。理由は3つある。調理が早い、繊維量が多い、味に主張がない。

日本食品標準成分表2020年版〈八訂〉によると、オートミール(オーツ麦)100gあたりの食物繊維量は約9.4g。1食30gなら約2.8g。これは食パン6枚切り1枚(約2g)より多い。

私の定番は、耐熱ボウルにオートミール30g、水150ml、電子レンジ600Wで1分半。取り出して無糖ヨーグルト大さじ3、冷凍ブルーベリー20粒、はちみつ小さじ1を乗せる。トータル4分。食物繊維はオートミール2.8g+ブルーベリー約0.7g+ヨーグルトのわずかな量で、朝食としては3.5g前後。

もう一段増やしたいときは、キウイ1個(食物繊維約2.6g/個)を追加する。これで6g近くに届く。キウイは緑の方が繊維が多い。ゴールドキウイの倍近く入っている品種もある。皮を剥かず、半分に切ってスプーンで食べれば包丁いらず。

オートミールが苦手、という声はよく聞く。ふやけた食感が受け付けないらしい。その場合は、水を減らして固めに炊くか、フライパンで焼いて「オートミールお好み焼き」にする方法もある。オートミール30g、水50ml、卵1個、刻んだキャベツ50gを混ぜて焼くだけ。これも5分。

ちなみに、市販のグラノーラは砂糖と油脂がかなり入っている製品が多い。原材料表示の上位に「砂糖」「植物油脂」が並んでいる商品は、朝食を毎日それにする前提だと糖分が気になる。プレーンなオートミールを買って、自分で甘味を調整する方が安上がりで自由度も高い。

もち麦・押麦、お茶碗1杯で食物繊維3〜4g上乗せ

和朝食派なら、白米をもち麦や押麦に置き換えるだけで話が終わる。

押麦100gあたりの食物繊維量は約12.2g。白米(うるち米・炊飯後)の100gあたり約1.5gと比べて、単純計算で8倍。もち麦はさらに、水溶性食物繊維の一種であるβ-グルカンを含む。β-グルカンは、大麦の胚乳部分に多く含まれる粘性のある水溶性繊維で、水を含むとゲル状になる性質がある。

白米2合に対して、もち麦を50g混ぜて炊く。水は50ml追加。これだけ。炊きあがりの茶碗1杯(150g)に含まれる食物繊維は、白米単体より3〜4g多い計算になる。朝食に納豆1パック(食物繊維約3.4g/45g)を組み合わせれば、それだけで6g超え。

私は3年前からもち麦ごはんに切り替えていて、味の違和感は正直まったくない。プチプチした食感が加わるくらいで、白米好きの家族も気づかず食べている。冷凍保存も可能で、平日朝はレンチン1分半。時短の観点でも成立する。

ここで少し脱線する。日本で大麦が主食から退いた理由を調べたことがある。戦後、白米が普及するまで、日本人は麦めしを食べていた時代が長い。1960年代の高度成長期以降、白米志向が一気に強まり、大麦は家畜飼料や麦茶用に回された。逆に欧米ではオーツ麦が朝食の定番として残った、同じ麦類でも、産地の食文化がここまで違う。近年もち麦がブームになったのは、いわば「戻ってきた」という側面もある。

もう一つ、押麦は水で戻さずそのまま炊けるので、押麦だけを別鍋で茹でて冷凍しておく手もある。茹でた押麦100gをスープに入れれば、それだけで食物繊維12g級の一杯になる。

納豆と大豆製品、1パックで3g強

朝食で納豆を食べる人は、すでに勝ってる。

納豆(糸引き)100gあたりの食物繊維量は約6.7g。市販の1パックは40〜50gなので、1パックあたり約2.7〜3.4g。水溶性と不溶性の両方を含む数少ない食品の一つで、大豆由来のたんぱく質も同時に摂れる。

もち麦ごはん+納豆1パック+味噌汁、という日本の朝ごはんの原型は、食物繊維の観点でもよくできている。もち麦ごはん(3〜4g)+納豆(3g)+わかめの味噌汁(0.5g)で、合計6.5g前後。目標量の3分の1を軽く超える。

納豆に何を混ぜるか、で微調整もできる。刻みオクラを入れれば水溶性がさらに増える。刻み海苔でも同様。私はネギと卵黄を入れる派で、これに関しては味の好みでしかないけれど、朝の10秒で完結する。

豆腐や豆乳、きな粉も同じ大豆製品の仲間だ。きな粉大さじ1(6g)には食物繊維が約1.1g含まれる。ヨーグルトにきな粉とバナナを乗せると、それだけで水溶性・不溶性・たんぱく質・カリウムが一気に揃う。忙しい日はこれで済ませる。

ヨーグルト+果物+ナッツ、包丁を使わない5分朝食

皿を1枚出すだけで完結する朝食もある。無糖ヨーグルト、果物、ナッツ、以上。

組み合わせの目安を書く。プレーンヨーグルト150gに、キウイ1個(約2.6g)、バナナ1本(約1.1g)、素焼きアーモンド10粒(約1.5g)を乗せる。合計で食物繊維は5g強。ヨーグルト自体には繊維はほぼ含まれないけれど、器としての役割は大きい。

アーモンド100gあたりの食物繊維量は約10.1gと、種実類の中でもトップクラス。10粒(約12g)で1.2g前後。手のひらに軽く一握りで十分な量が摂れる。カロリーは高いので、朝以外にダラダラ食べるのは避けたい。

チアシードを使うと数字が跳ね上がる。製品表示ベースで100gあたり約34gの食物繊維を含み、大さじ1(約12g)で4g前後。水を吸って膨らむ性質があるので、前夜に大さじ1と豆乳100mlを混ぜて冷蔵庫に入れておくと、朝には「チアシードプリン」状になっている。ここにベリーを乗せるだけで完成。

果物で言うと、キウイの繊維量はやっぱり優秀で、100gあたり約2.6g。りんご(皮つき)は100gあたり約1.9g。バナナは1.1g。手軽さで選ぶならバナナ、量で選ぶならキウイ、皮ごと食べられる範囲での繊維量ならりんご。用途で使い分ける。

ちなみに私は、冬場は冷凍のミックスベリーを常備している。生の果物を毎朝切る余裕がない日は、冷凍のまま20粒くらいヨーグルトに乗せて、5分置くと自然解凍で食べごろになる。

具だくさん味噌汁とスープ、ごぼう・ブロッコリーで一気に摂る

汁物1杯に、野菜を4種類ぶち込む。これが一番手っ取り早い。

ごぼう100gあたりの食物繊維量は約5.7g、ブロッコリー100gあたり約5.1g。この2つは繊維量トップクラスの野菜で、汁物に入れると他の野菜と一緒に一気に摂れる。

週末に「食物繊維味噌汁の素」を作り置きしている。ささがきごぼう100g、乱切りにんじん50g、しめじ1株、油揚げ1枚。だし汁で軽く煮て、小分けにして冷凍。朝はこれを1食分お椀に入れて、熱湯と味噌を溶かすだけ。所要時間2分、食物繊維は1杯あたり3g前後。

もっと横着したい日は、冷凍のブロッコリーとカット野菜を使う。冷凍ブロッコリー3〜4房で約1.5g、ミックスベジタブル50gで約1g。コンビニでも売っている「豚汁」タイプのカップスープを買って、そこに冷凍ブロッコリーを追加投入する裏技もある。

海藻類も忘れずに。わかめ、ひじき、昆布などの海藻類には水溶性食物繊維が比較的多く含まれる(厚生労働省 e-ヘルスネット)。乾燥わかめをひとつまみ味噌汁に入れるだけで、水溶性繊維が上乗せされる。海藻は乾物で常備できるのが強い。

コンビニで組む食物繊維朝食、完全に時間がない日の逃げ道

自炊できない朝もある。というか、週に2日はある。

コンビニで食物繊維朝食を組むなら、選び方に少しコツがいる。私が実際にセブンイレブンとローソンで検証した結果を書く。

まず主食。おにぎりは「もち麦入り」「五穀」「玄米」を選ぶ。パンなら全粒粉、ライ麦、ブランパン。ライ麦パン100gあたり食物繊維約5.6g、全粒粉食パン100gあたり約4.5gと、白い食パンより明らかに多い。ローソンのブランパン系は袋に食物繊維量が表示されていて、2個で5g前後入っている商品もある。

次に副菜。ゆで卵、サラダチキン、無糖ヨーグルトはたんぱく質担当。食物繊維担当は、カットフルーツ、海藻サラダ、枝豆、もずく酢あたり。もずく酢1パックで食物繊維は約1g、海藻サラダは商品によるが1〜2g前後。

組み合わせ例。もち麦おにぎり1個+ゆで卵+もずく酢+バナナ1本。所要時間、レジで会計する90秒。食物繊維は合計で4〜5g前後。目標量の3分の1にはあと少し届かないけれど、菓子パンとカフェオレの朝より圧倒的にマシ。

ここで正直に書くと、コンビニだけで毎日6g超えを狙うのはコストが合わない。1食700〜900円かかる。だから「自炊できない日の逃げ道」として使い、平日3日はオートミール、2日は和朝食、というローテーションの方が続く。

朝食で繊維を増やすときに、私が失敗した3つのこと

ここまで理屈で書いてきたけれど、実際にやってみると引っかかることがある。3つだけ共有する。

1つ目。いきなり全食を切り替えるとお腹が張る。私は最初の週にオートミール朝食+もち麦ごはん昼+玄米夜、と全食切り替えた結果、3日目にはお腹の膨満感で仕事に集中できなかった。腸内環境が慣れるのに1〜2週間かかる。1日1食から始めるのが現実的。

2つ目。水を飲まないと逆効果になる。不溶性食物繊維は水を吸って膨らむ性質があるので、水分が足りないとお腹が詰まる。朝食で繊維を増やすなら、コーヒーだけでなく水か白湯を1杯足す。私はこれに気づくのに2週間かかった。

3つ目。「食物繊維たっぷり」表記の加工食品を信じすぎない。パッケージに「食物繊維入り」と書いてあっても、1食あたりの量を見ると0.5g程度しか入っていない製品もある。栄養成分表示の「食物繊維」の欄を必ず見る癖をつけると、選び方が変わる。

1週間の朝食ローテーション例、実際に私が回しているメニュー

最後に、実際のローテーションを書く。参考にする、しないは自由。

月曜:オートミール30g+無糖ヨーグルト+冷凍ブルーベリー+はちみつ。食物繊維約4g。

火曜:もち麦ごはん茶碗1杯+納豆1パック+わかめ味噌汁+卵焼き。食物繊維約6.5g。

水曜:全粒粉トースト1枚+アボカド半分+ゆで卵+キウイ1個。食物繊維約6g。

木曜:オートミールお好み焼き(オートミール30g+キャベツ50g+卵)+バナナ。食物繊維約5g。

金曜:コンビニ逃げ道デー。もち麦おにぎり+もずく酢+ゆで卵+カットフルーツ。食物繊維約4g。

土日:時間があるので、具だくさん豚汁+もち麦ごはん+納豆+焼き魚。食物繊維約7g。

週の平均で1食あたり5〜6g。1日3食で15〜18gに届く計算で、目標量の18gにはギリギリ、あるいはやや足りない日もある。完璧を目指すと続かないので、「昼と夜でカバーする日があってもいい」と割り切っている。

まとめ、朝食で繊維を積む発想を、平日の型にする

食物繊維の1日目標量18〜21gという数字は、1食で見ると6〜7g。朝食でこの3分の1を確保できるかどうかで、1日の見通しが変わる。

使う食材は、オートミール、もち麦、納豆、ヨーグルト、キウイ、ごぼう、ブロッコリー、海藻。この8つを冷蔵庫と棚に常備しておけば、10分以内で組める朝食のバリエーションは10通り以上作れる。

手を動かして1週間試してみて、体が慣れてきたな、と感じたら量を少しずつ増やす。それだけで十分だと思ってます。あとは食事以外の食物繊維源をどう組み合わせるか、そこは各自の生活次第。まずは明日の朝、オートミール30gか、もち麦を白米に混ぜるか、そのどちらかから始めるのが一番早い。

出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」/厚生労働省 国民健康・栄養調査/厚生労働省 e-ヘルスネット/文部科学省 日本食品標準成分表2020年版〈八訂〉

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