プロバイオティクスとプレバイオティクスの違いを整理|シンバイオティクス・ポストバイオティクスまで

プロバイオティクスとプレバイオティクスの違いを整理|シンバイオティクス・ポストバイオティクスまで

「プロバイオティクスとプレバイオティクス、結局なにが違うの?」と聞かれて、すぐ答えられる人は意外と少ない。名前が似てるし、ヨーグルトのパッケージにも両方書いてあったりする。

ざっくり言うと、プロバイオティクスは「菌そのもの」、プレバイオティクスは「菌のエサ」。この記事では、両者の定義から食品例、最近よく聞くシンバイオティクス・ポストバイオティクスまで一気に整理していく。

プロバイオティクスとプレバイオティクスの違いを一行で

プロバイオティクスは「生きた有用菌」、プレバイオティクスは「その菌のエサになる成分」。これが本質的な違い。

国際科学者連合のISAPPは、プロバイオティクスを「十分量を投与したときに宿主に健康有益性をもたらす生きた微生物」と定義している。一方プレバイオティクスは「宿主の微生物により選択的に利用され、健康有益性をもたらす基質」と定義される。

厚生労働省のeJIMでも、プレバイオティクスは「好ましい微生物の働きや増殖を選択的に促進する消化されない食品成分」と説明されている。つまり、菌を入れるのがプロ、菌を育てるのがプレと覚えるとシンプル。

毎日の習慣に取り入れやすい一本として、Five Point Detox も参考にしてみてください。

プロバイオティクスとは|代表的な菌と食品

プロバイオティクスは、口から入って腸まで届き、有用に働く生きた微生物のこと。代表は乳酸菌(Lactobacillus属)とビフィズス菌(Bifidobacterium属)。

含まれる食品をざっと並べると、こんな感じ。

  • ヨーグルト、乳酸菌飲料、ケフィア
  • 納豆(納豆菌)
  • キムチ、ザワークラウト、ぬか漬けなどの発酵食品
  • 味噌、醤油など一部の発酵調味料

乳酸菌は主に小腸、ビフィズス菌は大腸に多く棲んでいる菌で、棲み分けが違う。だから「乳酸菌入り」と「ビフィズス菌入り」は別物として考えていい。

プレバイオティクスとは|オリゴ糖と食物繊維がメイン

プレバイオティクスは菌のエサ。胃や小腸で消化されず、そのまま大腸まで届いて有用菌に利用される性質をもつ。

代表的な成分はこのあたり。

  • フラクトオリゴ糖(FOS)
  • ガラクトオリゴ糖(GOS)
  • イヌリン
  • ラクツロース
  • 難消化性デキストリン

食品で言うと、ゴボウ、玉ねぎ、ニンニク、アスパラガス、バナナ、豆類、いも類、海藻、きのこ類など。和食にもともと多い素材ばかりで、特別なものを買い足さなくても摂れる範囲は広い。

腸内細菌はこれらを発酵させて、酢酸・プロピオン酸・酪酸といった短鎖脂肪酸を産生する。短鎖脂肪酸は近年とくに注目されている領域。

シンバイオティクスとポストバイオティクスとの関係

最近よく見る2つの新顔も整理しておく。

シンバイオティクスは、プロバイオティクスとプレバイオティクスを組み合わせたもの。1995年にGibsonらが提唱した概念で、要するに「菌とエサを一緒に摂る」という発想。ヨーグルト+バナナ、納豆+オクラ、みたいな組み合わせも広い意味ではこれに当たる。

ポストバイオティクスはもう少し新しい。ISAPPは「宿主に健康有益性をもたらす不活化微生物および/またはその構成成分の調製物」と定義している。つまり、生きていない菌体やその代謝産物のこと。生菌じゃないので扱いやすいというメリットがある。

4つの関係を表にするとこう。

用語 正体
プロバイオティクス 生きた有用菌 乳酸菌、ビフィズス菌
プレバイオティクス 菌のエサ オリゴ糖、食物繊維
シンバイオティクス 菌+エサ ヨーグルト+オリゴ糖
ポストバイオティクス 不活化菌や代謝産物 加熱処理乳酸菌など

腸内フローラと善玉菌・悪玉菌・日和見菌

そもそもなぜプロ/プレが話題になるのか。背景にあるのが腸内フローラ。

大腸には1000種類・100兆個ともいわれる細菌が棲んでいて、お花畑のように群がっていることから「腸内フローラ」と呼ばれる。これらは大きく3グループに分けられる。

  • 善玉菌:ビフィズス菌、乳酸菌など
  • 悪玉菌:ウェルシュ菌、一部の大腸菌など
  • 日和見菌:優勢な側に味方する菌(全体の大半を占める)

バランスは食事・年齢・生活習慣で変わる。だから「一度整えれば終わり」ではなく、日々の食事で続けて働きかける発想が前提になる。

食事への取り入れ方のヒント

難しく考えなくても、組み合わせの視点をもつだけで十分。

たとえば朝食でヨーグルト+バナナ+きなこ。これだけで菌(プロ)+オリゴ糖と食物繊維(プレ)が同時に摂れる。シンバイオティクスの考え方そのもの。

夜なら納豆+ねぎ+キムチ。発酵食品が重なるうえ、ねぎのフラクタンがエサとして働く。和食と韓国料理の合わせ技。

サプリで補う選択肢もあるけど、まず食事で摂れる範囲をベースにして、足りない部分を足すのが現実的だと思う。発酵食品を毎日大量に食べるのはしんどいので、ゴボウや玉ねぎといった野菜側で食物繊維を底上げするほうが続きやすい。

まとめ

プロバイオティクスは菌そのもの、プレバイオティクスは菌のエサ。両者を一緒に摂るのがシンバイオティクスで、不活化菌や代謝産物がポストバイオティクス。この4語の関係さえ押さえれば、パッケージ表示や記事を読むときに迷わなくなる。

毎日の食事に発酵食品と食物繊維のどちらも入っているか、ちょっと意識してみるだけでいい。完璧を目指すより、続けられる組み合わせを見つけるほうが大事だと思ってます。

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