むくみと塩分・カリウムの関係|水分を控える前に見直したい食事のこと

むくみと塩分・カリウムの関係|水分を控える前に見直したい食事のこと

夕方になると靴がきつい、朝起きると顔がぼんやり腫れぼったい。そんな日が続くと、つい「水を飲みすぎたかな」と思いがち。でも実は、むくみの背景にあるのは水分量そのものよりも、塩分とカリウムのバランスであることが多いです。

この記事では、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」やe-ヘルスネットの情報をもとに、むくみと塩分・カリウムの関係を整理します。食事で見直せるポイントもまとめました。

むくみとは何か。まず仕組みを整理する

むくみは医学的には「浮腫(ふしゅ)」と呼ばれ、血管の外にある組織間液(間質液)が増えた状態を指します。一時的な生理現象として起こることもあれば、長く続く場合は腎臓や心臓、甲状腺などの病気が背景にあることもあります。

2〜3日で引かないむくみ、片足だけのむくみ、急に体重が増えた感じがあるむくみは、自己判断せず医療機関で相談したほうが安心です。この記事で扱うのは、あくまで一時的な食生活由来のむくみについて。

毎日の習慣に取り入れやすい一本として、Five Point Detox も参考にしてみてください。

塩分(ナトリウム)を摂りすぎると、なぜむくむのか

体は、体内の塩分濃度を一定に保とうとします。塩分(ナトリウム)を多く摂ると、濃度を薄めるために水分を抱え込む。これが「しょっぱいものを食べた翌朝、顔がむくむ」のメカニズムです。

日本人の食事摂取基準(2020年版)では、食塩相当量の目標量は成人男性7.5g/日未満、成人女性6.5g/日未満。WHOはさらに厳しく、5g/日未満を推奨しています。一方で日本人の平均摂取量は男女ともこの目標を上回っているのが現状で、自覚以上に塩分を摂っていることが多いです。

ラーメンの汁、漬物、加工食品、外食のソース類。どれも一食でかなりの塩分になります。自分の場合、コンビニのおにぎり2個と味噌汁で、もう1日の半分の塩分に届いてしまうと知って驚きました。

カリウムは、ナトリウムを外に出す方向に働く

カリウムは細胞内液の主要な陽イオン(K+)で、ナトリウムとペアで体液のバランスを保っています。厚生労働省のe-ヘルスネットでも、カリウムはナトリウムの尿中排泄を促す働きを持つミネラルとして紹介されています。

つまり、塩分を完全にゼロにするのは難しくても、カリウムを意識して摂ることで、ナトリウムとカリウムの比率を整えやすくなる。減塩と「カリウムを足す」はセットで考えると現実的です。

食事摂取基準(2020年版)でのカリウム目安量は、成人男性2,500mg/日、成人女性2,000mg/日。生活習慣病予防のための目標量はもう少し高く、男性3,000mg/日以上、女性2,600mg/日以上とされています。

カリウムが多い食品リスト

カリウムは野菜・果物・芋類・豆類・海藻類に幅広く含まれています。代表的なものを挙げると:

  • 葉物野菜:ほうれん草、小松菜、春菊
  • 芋類:里芋、さつまいも、じゃがいも
  • 果物:バナナ、アボカド、キウイ、干し柿
  • 豆類・大豆製品:大豆、納豆、きなこ
  • 海藻類:昆布、わかめ、ひじき

ひとつ注意点。カリウムは水溶性なので、茹でたり水にさらしたりすると含有量が減ります。ほうれん草を茹でこぼすより、さっと炒めるかスープごと食べるほうが残りやすい。煮物なら煮汁も一緒にいただくのが効率的です。

水分は控えるべきか。答えは「控えなくていい」

むくみ=水のせい、と思って水分を減らす人がいますが、これは逆効果になりがちです。水分が不足すると、体はかえって水を溜め込もうとする。普通に喉が渇いたら飲む、で大丈夫です。

意識するなら、量より「何を飲むか」。塩分の多いスープや甘い清涼飲料を水代わりにすると、塩分・糖分も一緒に増えてしまいます。基本は水か無糖のお茶で、食事のときに塩分を意識するほうが効きます。

今日からできる、現実的な見直しポイント

いきなり減塩レシピに切り替えるのはハードルが高いので、続けやすい工夫から。

  • 味噌汁は具だくさんにして、汁を半分残す
  • 麺類のスープは飲み干さない
  • 朝食にバナナや無糖ヨーグルト+きなこを足す
  • 夜ごはんに葉物野菜のおひたしか味噌汁の具を1品増やす
  • 加工食品の栄養成分表示で食塩相当量をチェックする習慣をつける

あと地味に効くのが、出汁をしっかり取ること。昆布や鰹節のうま味があると、塩を減らしても物足りなさが出にくいです。

注意:腎機能が低下している人はカリウム制限が必要

カリウムは健康な人にとっては積極的に摂りたいミネラルですが、腎機能が低下しているとカリウムが尿中に排泄されにくくなり、血中濃度が上がりすぎるリスクがあります。

腎臓の数値を指摘されたことがある人、透析を受けている人、高齢で持病のある人は、自己判断でカリウムを増やさず、必ず主治医や管理栄養士の指導に従ってください。

まとめ:塩分を減らしてカリウムを足す、が現実的

むくみが気になるとき、見直す順番は「水分を控える」ではなく「塩分を減らし、カリウムを含む食材を足す」。これが日々の食事でいちばん取り組みやすい方向です。

1日や2日で劇的に変わるものではないので、1週間〜2週間スパンで、味噌汁・麺の汁・加工食品との付き合い方を少し変えてみる。それでも続くむくみは、食事の問題ではない可能性があるので、早めに医療機関へ。

(参考:厚生労働省 日本人の食事摂取基準2020年版、e-ヘルスネット、WHO Salt reduction fact sheet)

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