【重要】梱包パッケージ簡素化のお知らせと、価格を据え置く理由|段ボール3年連続値上げの中で私たちが選んだこと
Mar 04, 2026
いつも Point Pharma の商品をご愛用いただき、ありがとうございます。
このたび、次回お届け分より、外装ダンボールに印字していたロゴや装飾を廃止し、無地の段ボールへ切り替えます。中身の商品仕様・品質・内容量・そして販売価格は一切変更ありません。「価格を据え置くために、外装から見直す」、それが今回の判断です。
ただ、お客様からすれば「なぜ急に外装だけ変わるのか」「品質が落ちたのでは」と気になるところだと思います。この記事では、その背景を、段ボール業界の実データを引きながら説明します。少し長いですが、ごまかしのない話をします。
この記事の要点
- 次回お届け分より、外装ダンボールの装飾(ロゴ・カラー印刷等)を廃止し、無地の段ボールへ変更します。中身・品質・価格に変更はありません。
- 段ボール原紙は2022年、2023年、2024年と3年続けて値上げが実施され、2024年は3年連続の値上げとなりました。さらにレンゴーは2025年10月1日納品分から段ボール原紙を1kg当たり10円以上値上げしています。
- 段ボールの価格構成は「原材料+加工賃+運賃」で、今回のような無地化は主に「加工賃(印刷工程)」を圧縮する取り組みです。
- ロゴ・装飾を廃止すると、印刷工程で使うインキ・製版・乾燥エネルギーが減り、CO2排出も下がります。環境省資料では、包装材を50%削減した事例で温室効果ガス221t-CO2/年の削減が報告されています。
- 「価格転嫁ではなく、企業努力で吸収する」を私たちは選びました。品質・容量・成分は据え置きです。
毎日の習慣に取り入れやすい一本として、Five Point Detox も参考にしてみてください。
結論:外装だけを簡素化し、中身と価格は変えません
先に一番大事なところをお伝えします。
変わるのは 外側の段ボール箱の見た目だけです。中身のボトル、ラベル、成分、内容量、賞味期限の設定、品質検査の基準、出荷体制、ここは1ミリも触りません。販売価格も、定期便の割引率も、据え置きです。
「じゃあ何が変わるのか」というと、外装ダンボールの表面。これまで色付きで社名やサービスロゴを印刷していた部分を、無地のクラフト段ボールに切り替えます。強度規格(K5・K6等の内側ライナー厚み)はこれまでと同等以上のものを維持します。
見た目は地味になります。ただ、そのぶん外装印刷にかけていたコストを、そのまま「価格据え置き」の原資にまわす。これが今回の変更の全部です。
なぜ今、外装を見直すのか:段ボール業界で起きていること
結論から言うと、段ボール原紙の値上げが「3年連続」で走り、2025年も続いているからです。個社の努力で吸収するには、印刷やロゴ表現といった「装飾のコスト」を落とすしかない、というのが率直なところです。
数字を出します。レンゴー株式会社は2024年3月1日に段ボール・紙器製品の価格改定を発表し、4月1日納品分より値上げしました。段ボールの価格改定は2022年、2023年と2年続けて行われており、2024年3月の発表を踏まえると3年連続の値上げにあたります。
そして値上げは続いています。2025年10月1日納品分から、レンゴーは段ボール原紙・紙管原紙・チップボールを現行価格より1kg当たり10円以上値上げし、段ボール製品・紙器製品は、原紙価格改定分に段ボール工場や紙器工場でのコスト上昇分を加えて個別に提示する方針を打ち出しました。王子コンテナーも10月1日納入分からコスト上昇分を個別に引き上げています。
大手2社が同時期に、同じ方向で動いている。これは局所的な話ではなく、業界全体の構造だと考えていいと思います。
段ボール価格は何でできているか:原材料・加工賃・運賃の三層構造
結論:段ボールの価格構成は「原材料+加工賃+運賃」で、装飾廃止は主に「加工賃」の一部を削る打ち手です。
もう少し噛み砕きます。段ボールの原価は大きく三つに分かれます。
- 原材料費:古紙・パルプ・接着剤など
- 加工賃:抜き加工、印刷(インキ、製版)、乾燥、貼り合わせ
- 運賃:工場から荷主倉庫への輸送費
2022〜2024年の値上げは、原材料と運賃の高騰が引き金になっていました。段ボールの値上げは、これまでは原材料の高騰が大部分だったという背景があります。
ここが今回の判断のポイントです。原材料と運賃は、私たちが直接コントロールできません。市況と燃料価格の話です。一方で、加工賃のうち「印刷」に関わる部分は、発注仕様を変えれば下げられる。ロゴ・カラー印刷を廃止し、無地クラフトにすれば、製版費、インキ代、乾燥工程の電力、色管理の検品コスト、これらがまとめて落ちます。
強度規格や箱寸法は動かさない。動かすのは印刷仕様だけ。だから中身の保護性能は変わりません。
物流費もじわじわ効いている:2024年問題と標準的運賃の告示
結論:2024年4月のトラックドライバーの時間外労働上限規制、いわゆる「物流の2024年問題」で、運賃も上向いています。これも据え置き判断を難しくした要因のひとつです。
国土交通省は令和6年3月22日、告示第209号としてトラック輸送の「標準的運賃」を改定しました。標準的運賃は、いわば「これくらいの運賃で契約してください」という国からの目安。運送側から見れば適正な運賃を請求しやすくなり、荷主側から見れば運賃負担が重くなる仕組みです。
ドライバーの待遇改善も進んでいます。賃金構造基本統計調査によると、2023年度のトラック運転手の年間所得額は455万円、賞与を除く所定内賃金の時給換算額は1,611円で、働き方改革関連法の翌年度から上昇しました。ただ、全産業平均と比べると年間所得額で▲10%、所定内賃金の時給換算額では▲16%とまだ低い状況で、上昇余地はまだあります。
研究レベルでは、2024年度のトラック運賃を実勢から標準的な運賃まで引き上げた場合、社会全体で約1%の物価上昇となるとする試算もあります。物流費は、じわりと、しかし確実にすべての商品の原価に効いてきます。
食品業界全体の値上げラッシュ:帝国データバンクの調査から
結論:段ボールと物流だけの話ではありません。食品・飲料・健康食品を含めた「口に入るもの」全般で、値上げの圧力がかかり続けています。
帝国データバンクの調査では、2024年の食品値上げは累計12,520品目にのぼりました。2023年比では6割減の水準に落ち着いたとはいえ、依然として1万品目超の値上げが実施されたことになります。
2025年はさらに前倒しで進んでいます。帝国データバンクは「2025年の値上げは4月までに6千品目、24年比6割増ペース」と発表し、2025年は原材料高以外の要因による粘着質な値上げの継続が見込まれ、品目数は24年を上回って推移する可能性があるとしています。特に「物流費」「人件費」由来の値上げが急増している点は、今回私たちが直面している構造とまったく同じです。
この流れの中で、Point Pharma として「価格を上げずに済ませる方法はないか」を検討しました。その答えのひとつが、外装の簡素化でした。
Only-Youの視点:なぜ「価格転嫁」ではなく「装飾廃止」だったのか
ここは Point Pharma として、正直に書きます。
コスト上昇局面での打ち手は、教科書的には3つあります。
- 値上げ(価格転嫁)
- 内容量を減らす(実質値上げ/シュリンクフレーション)
- コストを別の場所で削る(企業努力)
1と2は、お客様に負担を移す方法。3は、事業者側で吸収する方法。定期便で長く続けていただく商品性を考えると、1と2はやりたくなかった。1をやると「先月まで◯◯円だったのに」という不信につながる。2をやるともっと分かりにくい。ボトル容量が数ml減っていても、多くの人は気付かないまま「なんとなく減りが早い気がする」で終わってしまう。それは、いちばん失いたくない信頼を、静かに削る行為だと思っています。
だから3を選びました。しかも削る場所を「外装の装飾」に絞った。中身の成分配合、原料の産地グレード、品質検査、これらを削るのは論外です。削るなら、お客様が開封して捨てる部分。ロゴが印刷されていようが無地であろうが、翌日にはリサイクルに出される部分。ここが一番、削っても価値を毀損しない場所だと考えました。
副次的な効果:印刷廃止と環境負荷
結論:装飾を落とすと、CO2排出も少し下がります。狙って始めた話ではありませんが、副次的なメリットとして触れておきます。
段ボールの外装印刷は、インキ・製版・乾燥工程のエネルギーを使います。無地クラフトにすると、これらが不要になる。環境省の資料に紹介された事例では、包装材を50%削減することで温室効果ガスを221t-CO2/年削減したケースも報告されています。私たちのケースは削減規模がまったく違いますが、「印刷を減らせばCO2は下がる」という方向性は同じです。
また、プラスチック資源循環促進法(プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律)は令和4年4月1日に施行されており、事業者には包装材の環境配慮設計が求められています。経済産業省の事例集でも、容器包装のリデュース(減量化)が推奨されており、外装の簡素化はこの方向性とも矛盾しません。
ただし、これは「エコを口実にコスト削減しています」という話ではありません。順番としては「価格を維持するために外装を簡素化した」→「結果として印刷起因のCO2も減った」です。この順番を正直に書いておきたい。
変わらないこと・変わること:一覧で整理
結論:中身と価格は完全に据え置き。外装の見た目だけが変わります。
変わらないこと
- 商品の成分・配合・内容量
- 販売価格(単品価格・定期便価格・送料)
- 品質検査基準と出荷体制
- 賞味期限の設定
- ボトル・キャップ・ラベル等の一次容器
- 段ボール自体の強度規格(内容物の保護性能)
変わること
- 外装ダンボールの表面:色付き印刷 → 無地クラフト
- 外装のロゴ・サービス名の記載:あり → なし
「見た目でどの荷物かわかりにくい」という不便を感じる方がいらっしゃるかもしれません。伝票のご依頼主名でご判別いただく形になります。ご不便をおかけしますが、価格据え置きを優先させてください、というのが今回のお願いです。
よくいただくご質問
Q. 中身は本当に変わっていませんか?
変わっていません。成分・配合・内容量・製造ロットの管理基準、すべて従来通りです。ロット番号・製造日・賞味期限の記載方法も同じです。
Q. 段ボールの強度は落ちませんか?
強度規格は維持します。外装の「印刷仕様」だけを変更しており、段ボールそのもののグレード(ライナー・中しんの厚み等)はこれまでと同等です。
Q. 今後、値上げの予定はありますか?
現時点で価格改定の予定はありません。ただし、今後、段ボール・物流・原材料のいずれかで、企業努力の範囲を超える上昇が続いた場合は、改めてご案内する可能性があります。その際は事前に明確にお伝えします。
Q. 贈答用など、外装が気になる場合はどうすれば?
ギフト対応のご要望はカスタマーサポートまでご相談ください。ケースに応じて対応方法をご案内します。
最後に:ここから先も、正直にやっていきます
値上げをしないことは、事業者にとってはリスクの高い選択です。原材料も物流も上がる中で、価格を維持しようとすると、どこかを削るしかない。今回は「削っていい場所」を、時間をかけて選びました。中身は絶対に触らない。触るなら、翌日に捨てられる場所から。
この判断が正しかったかは、これから続けていく中で、お客様に見ていただくしかありません。無地の箱が届いたとき、少しだけ「ああ、あれか」と思い出していただけたら幸いです。中身は、いつもの Point Pharma のままです。
ご不明な点は、カスタマーサポートまでお気軽にお問い合わせください。これからも、変わらぬご愛顧をよろしくお願いいたします。
参考・出典
- レンゴー株式会社「段ボール、紙器製品の価格改定について」(2024年3月1日)
- 日本食糧新聞「レンゴー、段ボール製品など価格改定 10月納品分から」(2025年7月)
- 日本経済新聞「王子系、10月から段ボール原紙など値上げ 原材料費高騰」
- Yahoo!ニュース エキスパート 木矢部通「段ボールの値上げは家計への打撃になる?」
- 国土交通省告示第209号「トラック輸送の標準的運賃」(令和6年3月22日改定)
- SOMPOインスティチュート・プラス「物流の2024年問題の現状と今後の政策動向」(2024年7月)
- SOMPOインスティチュート・プラス「物流の2024年問題でトラック運転手の働き方改革は進んだか」(2025年4月)
- 帝国データバンク「食品主要195社 価格改定動向調査—2024年通年/2025年見通し」(2024年12月)
- 帝国データバンク「食品主要195社 価格改定動向調査—2024年12月/2025年」(2024年11月)
- 環境省「段ボールのリサイクルと容器包装リサイクル法の見直しについて」(段ボールリサイクル協議会 資料5、平成25年11月)
- 環境省「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」(令和4年4月1日施行)
- 経済産業省「容器包装の環境配慮設計に関する事例集」
