ローズヒップの栄養素とは?ビタミンCが豊富な野バラの実の基礎知識

ローズヒップの栄養素とは?ビタミンCが豊富な野バラの実の基礎知識

ローズヒップは、野バラ(Rosa属)の実。ビタミンCの含有量が高い植物素材として、ハーブティーや健康食品の分野で古くから使われています。この記事では「ローズヒップの栄養素」を軸に、ビタミンCの含有量、そのほかの成分、産地や品種による違いまで、基礎知識をまとめました。

ローズヒップとは?植物学的な基礎

ローズヒップは、バラ科バラ属(Rosa属)植物の果実(正確には偽果)の総称です。特定の1品種を指す言葉ではありません。

代表的な食用種はRosa canina(ドッグローズ、犬バラ)とRosa rugosa(ハマナス)。日本ではハマナスの実を目にする機会もあります。一方、観賞用・花材用のバラの実は食用に向かないものもあるので、原料としては食用種であることが前提です。

収穫時期は秋から冬。赤〜オレンジ色に熟した実を採り、乾燥させてお茶や粉末、抽出物として使います。

毎日の習慣に取り入れやすい一本として、Five Point Detox も参考にしてみてください。

ローズヒップの栄養素|ビタミンCの含有量

ローズヒップの代名詞といえるのがビタミンC(アスコルビン酸)。植物性素材の中でもトップクラスに含まれると報告されています。

シチリア産の比較研究では、乾燥重量あたりR. rugosaで20.9 mg/g、R. rubiginosaで13.9 mg/gのビタミンCが確認されています(PMC10780848)。トランシルバニア産の野生Rosa caninaでは、冷凍パルプ100gあたり112.20〜326 mgのアスコルビン酸が報告され、生育する標高が高いほど含有量が上がる傾向も示されました(PMC5485961)。

ただし注意点として、乾燥ローズヒップは生の実よりビタミンC含量が下がる傾向があります。加熱・乾燥・保存の過程でビタミンCは分解されやすいため、原料の処理方法が数値を左右します。

ビタミンC以外にも含まれる主な成分

ローズヒップの成分はビタミンCだけではありません。研究論文では、以下のような成分群が報告されています。

  • カロテノイド類(β-カロテン、リコピン など)
  • フラボノイドを含むポリフェノール類
  • ビタミンE、ビタミンB群などのビタミン類
  • 脂肪酸(種子部分に多い)
  • タンニン類(収れん性を示す成分)
  • 食物繊維、特にペクチン
  • 鉄・カルシウムなどのミネラル

脂溶性のカロテノイドと水溶性のビタミンC・ポリフェノールが同居しているのが、ローズヒップという素材の特徴です。

ローズヒップティーで摂れる成分と、摂りにくい成分

お茶として抽出すると、水溶性の成分は抽出液に出やすい一方、脂溶性成分は果肉側に残ります。

ビタミンCやポリフェノールの一部は湯に溶け出しますが、β-カロテンやリコピンなどのカロテノイド、脂肪酸は水にほとんど溶けません。つまり、ハーブティーとして飲むだけだと、実に含まれる栄養素の一部しか取り込めない計算になります。

果肉ごと食べる方法(お茶を淹れた後の実を食べる、粉末で使う、ジャムにする等)が、素材を活かす食べ方として知られています。

産地・品種による違い

ローズヒップは産地と品種で成分プロファイルがけっこう変わります。

市場に多く流通するのはチリ産のRosa aff. rubiginosa(別名:ロサ・モスケータ)や、東欧・北欧産のRosa canina。有機JAS認証つきの原料もあります。前述のトランシルバニア産の研究のように、同じRosa caninaでも自生する標高や気候でビタミンC量が変わるため、「ローズヒップ=一律の栄養価」ではありません。

原料を選ぶときは、品種名(学名)、産地、加工方法(乾燥温度など)まで表示があると、比較しやすいです。

ローズヒップの取り入れ方と選び方のポイント

普段の食生活に取り入れるなら、ハーブティー、粉末(パウダー)、ジャム、サプリメントなどが一般的です。

ハーブティーの場合、ハイビスカスとブレンドしたものが多く流通しています。酸味が強くなり、色も鮮やかな赤に。粉末なら、ヨーグルトやスムージーに混ぜて果肉ごと使えます。

選ぶときの目安は次のあたり。

  • 品種(Rosa caninaなど食用種か)
  • 産地の記載があるか
  • 有機認証などの品質表示
  • 粉砕サイズ(お茶用か、そのまま食べる用か)
  • 保存状態(遮光・密閉されているか)

季節の変わり目や、外食が続いて野菜不足を感じる時期の栄養補給として、食事や運動と組み合わせて活用するのが基本です。体調管理は原則、バランスの取れた食事あってこそ。ローズヒップはその選択肢の1つとして役立ちます。

まとめ

ローズヒップは、Rosa属の果実で、ビタミンCを高濃度に含むことで知られる植物素材。カロテノイド、ポリフェノール、食物繊維、ミネラルなど、複数の栄養素を持ち合わせています。

ただし含有量は品種・産地・加工方法で幅があり、乾燥や抽出で減る成分もあります。ハーブティーで手軽に楽しむのもいいし、果肉ごと摂れる粉末を使うのもあり。自分の生活リズムに合う形で、日々の食事に取り入れてみてください。

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